ビタミンB1(ビタミンB群)
- 化学名
- チアミン/水溶性ビタミン
- 1日の所要量
- 男性1.1mg、女性0.8mg(30~49歳の場合)
- 効能
- 疲労回復、脳の活性化、欠乏症に脚気やウェルニッケ脳症がある。
- ビタミンB1を多く含む食品/100gあたり
- 豚肉(ヒレ):0.94mg
- 豚肉(もも、脂身なし):0.96mg
- 落花生(乾):0.85mg
- 焼き豚:0.85mg
- うなぎの蒲焼き:0.75mg
- たらこ:0.71mg
ビタミンB1は水に弱いという性質がある。汁を逃がさない炒め物、汁も飲めるスープなどの調理法だと効率よく摂取できる。
ビタミンB1は米ぬかに多く含まれているが、日本人はそれを取り除いた白米を主食にしているため、ビタミンB1が不足がちになりやすい。糖質(米)の多い食事をすると、それをエネルギーに変えるビタミンB1の必要量も多くなる。効率よく取るには玄米や胚芽精米にするのも一つの方法である。
ビタミンB1が不足すると、いくら糖質を摂取してもエネルギーに変えることができず、乳酸やピルビル酸などの疲労物質がたまり、疲れやすくなる。
脳や神経機能を正常に保つためにも、やはり十分なエネルギー補給が必要。脳にエネルギーが行き渡らなくなると、神経が正常に機能せず、手足がしびれたり、運動能力の低下、眠気や精神の不安定を招く。
欠乏症の代表的なものに脚気とウェルニッケ脳症がある。
脚気は手足がしびれたり、疲労感、動悸、息切れ、食欲不振、むくみなどの症状があるが、脚気と気づかずにそのままにしていることもよくあるという。
ウェルニッケ脳症は眼筋マヒや歩行運動失調、ケイレン発作、やがて昏睡に至る病気で、アルコールを飲みすぎる人がかかりやすいといわれており、アルコール依存症との関係も注目されている。ビタミンB1による治療で、ある程度症状は回復するが、コルサコフ病(記憶の錯誤、見当識の悪さ、作り話などを伴う精神疾患)に移行してしまうと回復は難しいとされている。
ビタミン13種類(解説)
ビタミンA¦ ビタミンB1¦ ビタミンB2¦ ビタミンB6¦ ビタミンB12¦ ナイアシン¦ パントテン酸¦ 葉酸¦ ビオチン¦ ビタミンC¦ ビタミンD¦ ビタミンE¦ ビタミンK