ナイアシン(ビタミンB群)
- 化学名
- ニコチン酸、ニコチン酸アミド/水溶性ビタミン
- 1日の所要量
- 男性16mg、女性13mg(30~49歳の場合)
- 効能
- 糖質、脂質、アルコールなどの体内のあらゆる代謝を整える。
- ナイアシン酸を多く含む食品/100gあたり
- たらこ:49.5mg
- かつお:19.0mg
- むろあじ:15.2mg
- まぐろ:14.2mg
- 落花生(乾):17.0mg
ナイアシンは植物性食品にも動物性食品にも多く含まれている。特に肝臓などを含む肉や、かつお、ぶり、さばなど日本の食卓におなじみの魚、そして豆類や果実類に豊富である。他にも牛乳や緑黄色野菜、コーヒーや紅茶にも含まれている。また、ナイアシンは、お湯に溶けやすい性質があるので煮物料理などは、煮汁に栄養素が70パーセントほど含まれて いると思えば良い。
ナイアシンは、糖質、脂質、タンパク質などの代謝に欠かすことのできないビタミンである。また、アルコールや二日酔いのもととなるアセトアルデヒドの分解にも欠かせない栄養素である。アルコールを大量に飲む人はナイアシンの摂取を心掛けると良い。このほか、皮膚の機能を正常に保ったり、脳神経の働きを助ける。
ナイアシンが欠乏すると、ペラグラという皮膚病を引き起こす。これがさらに悪化すると、胃腸障害や精神障害も出てくるとされている。ペラグラ皮膚炎の症状は、日光に当たる部分に発症し、日焼けしたように赤く、熱く、かゆくなり、水疱ができて、やがてかたくなってひび割れが起こる。
胃腸症状は、まず食欲不振となり、吐き気や腹痛を起こし、やがて下痢と便秘が交互にきて、しだいに慢性の下痢となる。歯肉がただれたり舌が赤く腫れたりする発赤腫脹という症状もある。精神的な症状としては、イライラしたり、不眠や不安になり、頭痛やめまいが起きる。やがて痴呆や知覚障害、幻覚などの症状が現れるようになる。
ビタミン13種類(解説)
ビタミンA¦ ビタミンB1¦ ビタミンB2¦ ビタミンB6¦ ビタミンB12¦ ナイアシン¦ パントテン酸¦ 葉酸¦ ビオチン¦ ビタミンC¦ ビタミンD¦ ビタミンE¦ ビタミンK