ビタミンB6(ビタミンB群)
- 化学名
- ピリドキシン、ピリドキサミン、ピリドキサール/水溶性ビタミン
- 1日の所要量
- 男性1.6mg、女性1.2mg(30~49歳の場合)
- 効能
- タンパク質や脂肪の代謝を促進。つわりや妊娠中毒症などに効く。
- ビタミンB6を多く含む食品/100gあたり
- かつお:0.76mg
- まぐろ:0.85mg
- 白さけ:0.64mg
- さんま:0.51mg
- 牛レバー:0.89mg
- ブロッコリー:0.27mg
ビタミンB群は、互いにかかわりあって働く特徴がある。ビタミンB6が活性型に変わるときはB2を必要とし、アミノ酸の一つであるトリプトファンからナイアシンが合成されるときはB6が必要になる。言いかえれば、B2が欠乏すればB6も不足し、B6が不足すればB2も欠乏してしまうということになる。
ビタミンB6はタンパク質の成分であるアミノ酸の合成や、タンパク質の合成を促す酵素の補酵素として働く。タンパク質を多量に摂取した場合、体タンパク質の合成に使われなかったアミノ酸は、分解してエネルギーとして使われる。その過程でビタミンB6が必要になる。したがって、タンパク質を多く取る人ほどビタミンB6の必要量が増えることになる。
また、ビタミンB6が不足すると、神経の働きをスムーズにするアミノ酸代謝が円滑に行なわれず、うつ症状や不眠症になることもある。さらに、脂質の代謝が悪くなり、動脈硬化を招く危険性もある。
ビタミンB6は食品から摂取するだけではなく、腸内細菌によっても合成されるため、欠乏症は起こりにくいといわれている。ただし、抗生物質を長期間服用していると、腸内の細菌が育たなくなり、皮膚炎や貧血など、いわゆる欠乏症が起きることがある。また、妊娠中やピル常用者もホルモンの関係で通常より多くのビタミンB6が必要とされる。あと、月経前 の体のだるさや頭痛など、月経前症候群を緩和する働きもあり、「女性のためのビタミン」ともいわれている。
ビタミン13種類(解説)
ビタミンA¦ ビタミンB1¦ ビタミンB2¦ ビタミンB6¦ ビタミンB12¦ ナイアシン¦ パントテン酸¦ 葉酸¦ ビオチン¦ ビタミンC¦ ビタミンD¦ ビタミンE¦ ビタミンK