マンガン
酵素の活性化や性機能に関係する「愛情ミネラル」
- 分類
- 微量元素
- 元素記号
- Mn
- 1日の所要量
- 男性4mg、女性3~3.5mg(30~49歳の場合)
- 効能
- 骨の形成や糖質、脂質、タンパク質の代謝に関与。
- 疲労やストレスを和らげる。
- 記憶力を増進させる。
- 欠乏症
- 生殖機能の低下、疲労感
マンガンが不足すると、性ホルモンの合成能力が低下したり、妊娠能力が低下することがわかってきている。マンガンが入っていないえさを食べたウサギは、子どもを産んでも育てないというところから、マンガンは「愛情ミネラル」ともいわれているようである。
マンガンが欠乏している動物から生まれた子は、運動機能失調や平衡機能障害がみられ、高マンガンを与えられた動物から生まれた子には、運動機能失調がみられないことがわかっている。
- マンガンを多く含む食品/100gあたり
- 小麦(輸入、硬質):4.09mg
- ヘーゼルナッツ:5.24mg
- あゆ(天然、焼き):6.19mg
- 強力粉(全粒粉):4.02mg
- いたや貝:4.90mg
マンガンは土壌の中に含まれているので、土壌から栄養を吸収する植物性食品に多く含まれ、動物性食品には少ない傾向がある。日本人の場合、マンガンの不足はみられないが、摂取の上限量は10㎎と定められている。過剰症は通常の食生活ではないが、大量に摂取すると中毒を起こすとされる。