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サプリメントの知識

サプリメントとは?

飽食の時代といわれる現代、街にはたくさんの食品があふれているが、一方、糖尿病や高血圧、肥満などいわゆる生活習慣病の発症率が高くなってきていることから、現代人の食生活が見直されている。とはいえ、忙しい現代人は、規則正しくバランスの良い食事をするのが困難ということもある。どうしても栄養がかたよりがちだ。

そこで注目を集めているのがサプリメントというわけである。サプリメントとは栄養を補助する食品のこと。一般に栄養補助食品と呼ばれ、薬ではなくあくまで食品である。サプリメントは補助的な食品である以上、もちろんそれだけに頼ることはできない。だが実際のところ、食事で取れなかった栄養素を簡単に補充できるので、忙しい現代人には強い味方となっている。

例えば、サプリメントの代表的な成分のひとつに、ビタミンやミネラルがあるが、これらは体を作る栄養素をつなぎあわせ、その働きを助ける作用がある。ビタミンやミネラルが不足すると栄養素がうまく作用できなくなる。必要量は少ないが不足すると欠乏症が起きることから、微量栄養素といわれる。他のサプリメントの成分として、食物繊維やオリゴ糖などがあるが、これらは生活習慣病の予防に効果があるとされる。


サプリメントがなぜ必要か?

サプリメントが必要な理由のひとつに、食物の栄養素が年々減少してきているという事実がある。例えば、ほうれん草は、25年前と比べるとビタミンAが11分の1まで減少している。かぼちゃのビタミンAも8分の1に減少してしまっている。こういった状況では、いくらしっかり食事をしていても、かなりの量を食べないと栄養素が取り入れられないということだ。食物で、現代人に必要とされる栄養素全てをまかなうことは難しい時代なのである。

また、カニなどの甲殻類に含まれるキトサンや、ブドウの種子に含まれるポリフェノールなどは、加工して食べやすくしたサプリメントの力を借りなければなかなか摂取できない成分もある。

現代人は忙しい。食生活も不規則になりがちである。そのうえストレスも多い。食品添加物や農薬、環境汚染の問題もある。サプリメントはそんな現代人にとって、手軽に栄養素が補充できることから、もはや欠かせない存在となっている。

あと、サプリメントがいかに便利とはいっても、あくまで栄養補助食品である。大前提の食事があってこそ、その役割を果たすことができる。まずは生活習慣を見直し、それからサプリメントの使用を考えることが大切である。


サプリメントで得られるもの

サプリメントは薬ではないので、直接病気を治すというものではない。しかし、積極的にサプリメントを摂取すると、様々なメリットがある。

健康維持

サプリメントの成分によって効果は様々だが、例えば、骨を強化するカルシウムを取れば、骨粗しょう症の予防になる。免疫力をつける効果のあるビタミンCを取るとカゼをひきにくくなる。というように、サプリメントには病気を予防する効果が期待できる。

ダイエット

これもサプリメントの効果のひとつだ。ダイエット効果をもつ様々な成分がある。例えば、キトサンは脂肪分を脂肪細胞になりにくくする。クロムやマンガンは、取りすぎた糖分をを分解し、消費しやすくさせるなど、その他にも基礎代謝を向上させ脂肪を燃焼しやすくさせるものや、食欲を抑制するなどの効果をもつサプリメントがある。

精神面での効能

体の中だけでなく、精神的な効能をもつものもある。イライラを抑えたり、睡眠障害を改善するもの、また、軽いうつ状態にも効果があるとされているものなど、種類は豊富だ。

脳の機能を助ける

脳内にある神経伝達物質を増やしたり、脳内の血液循環を良くして頭の回転を良くしたりするものなど。サプリメントの効果は病気の予防だけではなく、様々な面で高く評価されているのである。


サプリメントの飲み方

サプリメントは薬ではないので、特に取る時間や摂取量に決まりがあるわけではないが、最低限のルールとして、まず医師の診察を受けていて、処方された薬を飲んでいる人は、サプリメントを利用する前に必ず担当医に相談する。また、サプリメントの中でも錠剤やカプセル、粉 タイプなどはたっぷりの水で飲むこと。特に錠剤は水なしで飲むと、のどの粘膜を傷つけることがあるので注意したい。お茶やジュースなどでは飲まないほうが良い。

飲むタイミングは、サプリメントに取る時間が記載されていなければ、基本的にいつ取っても良い。一般的な食品と同じである。

次に飲む量だが、食品としての位置づけのサプリメントは、たくさん取ったからといって効果が上がるわけではないし、病気に対し即効性があるわけでもないので、必ず目安量を守って飲むこと。

サプリメントの中には摂取量に制限があるものがある。これは、過剰に取った場合の副作用が報告されている例があるからだ。例えば、ビタミンAの過剰摂取は、頭痛、食欲不振、吐き気などが起こる場合もある。ビタミンDの過剰摂取の場合は、血液中のカルシウム濃度を上げ、内臓や血管壁へのカルシウム沈着を招く。そうなるとやがては尿毒症を引き起こすことにもなりかねないので注意が必要である。

他にも、覚醒効果のあるものを取りすぎると、ハイ状態になってしまう場合や、逆にリラックスさせるサプリメントを大量に取ると、眠くなってしまうなど、車を運転する際には気をつけたいものもある。

以上、サプリメントの飲み方や摂取量について、最低限のルールはあるが、どれも表記された用法、容量を守っていれば問題はない。サプリメントは何度もいうように薬ではなく、栄養補助食品である。たくさん飲んだからといって効果が上がるわけではない。ベースとなるのはやはり日々の食事である。足りないものを補う、継続的に改善し向上していくという観点からの利用を心掛けたい。

サプリメントどうしの相性

一緒に取ると相性のよいサプリメント

ビタミンB群

ビタミンは水溶性と脂溶性に分けられる。ビタミンB群はどれも水溶性であり、その働きが似ていることから一緒に取ることが効果的である。B群が相互作用することによって、エネルギーの供給や体内の老廃物の代謝などが正常に働く。

ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチン

ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチンとこれらのことを抗酸化ビタミンという。活性酸素により発生した過酸化脂質は体のサビといわれ、悪影響を及ぼすが、抗酸化ビタミンは活性酸素と過酸化脂質の発生を抑える役割がある。

ビタミンD、カルシウム

体内に入ったビタミンDは、肝臓と腎臓で活性化ビタミンDとなり、カルシウムの吸収を助ける。また血液中のカルシウムを骨まで運搬し、骨からカルシウムを取り出し筋肉に届ける役割をもつ。

マグネシウム、カルシウム

お互いに筋肉や神経に影響を与えている。適正な比率は、マグネシウム1に対して、カルシウムが2~3。マグネシウムが不足するとカルシウムが過剰になり、筋肉の収縮に障害が生じる。


相性の良くないサプリメント

ビタミンCとクロミニウム

クロムニウムとは、ミネラルの一種であるクロムのこと。ビタミンCとクロムを一緒に取ると、本来のビタミンCの働きにより、クロムが外へ排出されてしまう。サプリメントを取るときはあくまで別々で。

食物繊維とミネラル

便通を整える働きをもつ食物繊維は、第6の栄養素と呼ばれその効果が期待されているが、ミネラルと一緒に取ると、食物繊維がミネラルを包み込んで排出してしまう。よってミネラルの効果が消されてしまうので注意。




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