土用波
日本では雲一つない晴天でも、南の海上では大きな台風が渦巻いている ことがめずらしくない。その暴風雨は届かなくても、とても危ないもの が日本に届く。波のうねり、つまり土用波である。
大きな低気圧や台風には強い風が吹き込んでくるが、これが海上では 高さの割には波長の長いうねりを作る。長い周期のうねりは時速50 ~100キロのスピードで海上をはるばる北進し、それが夏の土用から お盆を迎えようという時期の日本に到着するわけである。
土用のころでなくとも南の海に台風のあるときは、晴天で風のない日で も海水浴には十分な注意が必要になる。
夏の土用とは、暦法では8月8日ごろの立秋の前18日間となっている ので、7月20日ごろが土用の入りにあたる。「梅雨明け10日」と言わ れる天気の安定する時期がちょうど暑さの盛りの土用にあたっている。