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元レンジャー隊員のブログ

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天候悪化の原因

雲を作る上昇気流はなぜ起こるのか

雲を作り天気を悪化させる上昇気流の発生原因はいくつかある。
日射によって熱せられた地面や海水によって空気が暖められると、空気 は軽くなって上昇する。真夏の積乱雲はこのようにしてできた雲である。

空の高い所に冷たい空気が入り込んでくると、大気は下が軽く上が重い という不安定な状態になり、上下の空気層が入れ替わって上昇気流が起 き、積乱雲などができる。 暖かいほうから冷たいほうに進む温暖前線が やってくると、暖かい空気が冷たい空気の上に乗り上げて空気が上昇 する。また、冷たいほうから暖かいほうに進む寒冷前線がやってくると、 冷たい空気が暖かい空気の下にもぐり込んで上昇気流が起きて、さまざ まな雲が発生する。

低気圧や台風の中では、周囲の空気はその中心に向かって吹き込むが、 そこで行き場を失った空気は上昇し、広く雲が発生する。反対に高気圧 の中心付近では空気が下降して雲が消える。

このほか、空気が山を吹き昇るとき、上昇気流が発生し、山を吹き下りる ときは、下降気流が発生する。これをフェーン現象という。

「前線」が接近するとどうなる

前線は異なった気団の境目で、低気圧を伴っている。天気予報では 「前線の通過に伴って天気が一時悪くなります」などというが、気温や 湿度の違う気団がぶつかり合うと上昇気流が起きて雲が発生し、雷が なったり雨が降ったりする。

日本上空にはさまざまな気団が集まってくるため、前線の活動が活発で、 世界的にも雨の多い地域となっている。日本の天気に影響を与える主な 気団に、シベリア気団、小笠原気団、オホーツク気団の3つがある。

前線には、暖気側から寒気側へ進む「温暖前線」、寒気側から暖気側へ 進む「寒冷前線」とがあるが、寒冷前線は温暖前線より速度が早いので、 低気圧の発達とともに追いついて重なると「閉塞前線」となる。また、 暖気団と寒気団の勢力が均衡していると、前線は停滞する。このような 前線を「停滞前線」と呼び、梅雨時や秋には長雨を降らせる。

温暖前線の接近
  1. 穏やかな晴天に、巻雲が現れる。
  2. 巻層雲となり、明るい曇り空となる。
  3. 高層雲が広がり、全天を雲がおおう本格的な曇りとなる。
  4. 分厚い乱層雲となって暗くなり、やがて雨が降ってくる。

温暖前線がやってくると、しだいに巻雲、巻層雲が発生し、やがて 高層雲から乱層雲へと移り変わって雨となる。風はあまり強くなく、 雨はしとしとと長く降り続くことが多い。

寒冷前線の接近
  1. 冷たい寒気団の先頭は、くさび形に暖かい空気の下に鋭くもぐり込む。
  2. 暖かい空気が強制的に上昇させられ、積乱雲が発生する。
  3. 局地的な雷雨やにわか雨が降る。

寒冷前線が近づくと、積乱雲が発生し、雷を伴った強い雨を降らせる。
ときにひょうが降ったり竜巻が起こることもある。前線が通過すると 気温が急激に下がることが多い。




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